日本人の死因 第3位に入る肺炎。
特に高齢者の肺炎による死亡率はとても高く、60%~80%は、誤嚥性肺炎によるものです。
今後も高齢化に伴い、患者数は増えると言われています。
今日は、誤嚥性肺炎を防ぐ運動と日々の生活の中で心がけるべきケアをご紹介したいと思います。
誤嚥性肺炎を予防する運動
まず誤嚥を防ぐためには、そしゃく機能と嚥下(飲み込む)機能が大切。
嚥下機能を高める2つの運動
- 息を鼻から吸いながら両手を上げられるところまで上げ、
胸を広げます。 - そのまま10秒キープ。
- 口から息を吐きながら、お辞儀をするイメージで
両手を前に下ろす。
これを10回くり返す。
- 下をべーっと出す。
- そのまま5秒キープ。
- 元に戻す。
これを10回くり返す。
誤嚥性肺炎 予防「心がける8か条」
・嚥下機能に合わせた食事をとる
きざむ、軟らかく煮る、とろみをつけるなど
飲み込みやすい食事をとる
・ゆっくりとよく噛んで食べる
唾液の分泌を高め、口内の清潔を保つ
・テーブルとイスで食べる
噛む力と飲み込む力を高める
・水分をとる
脱水は唾液の分泌の低下、身体機能の低下につながる
・ていねいな口腔ケア
歯周病の予防、口内細菌の除去
・鼻呼吸
口呼吸は細菌が繁殖しやすい
・散歩など体を動かす
嚥下に大切な体力、呼吸機能を高める
・よく話し、よく笑う
口の機能と呼吸を高める
誤嚥性肺炎 こんな人は要注意!
ずばり「いびきをかく人」です!
口内細菌と肺炎は関連があり、口を開けたまま寝ていると口内が乾燥し細菌が繁殖しやすくなり、いびきをかくことで霧状になった口内の細菌を吸い込んでいる場合があります。
口内細菌は500種類を超え、1ml中の唾液には7~8億個、1gの歯垢の中には1,000億個の細菌がいると言われています。特にお年寄りなど口内の衛生状態が良くないと歯垢の量は多くなり、当然 細菌の量も多くなります。
口腔内の細菌が唾液や食べかすなどともに気管支や肺に入ることが多くなると肺炎を起こしやすくなります。
食べてすぐ横になる人も要注意。胃食道逆流が起こりやすくなります。胃の中の物が逆流すると誤嚥をしやすく肺に入ってしまいます。
まとめ
誤嚥性肺炎は、高齢者の問題ではなく、元気なうちから予防を始めることが大切だと言われています。
生活習慣を見直し、楽しくコミュニケーションを取りながらの食事と口腔ケア、体力の維持を心がけることが予防につながります。
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